【整備士】整備士という職業を選んだ事に後悔しています。

整備士

今年で整備士になって20年程になりますが、本当にこの職業を選んだ事に後悔しか有りませんね。

その理由は、「きつい・きたない・きけん」の3Kに加えて、給料の安さ残業の多さといった具合に、良い所があまりにも無さ過ぎるからです。

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最初の数年は、それほど感じませんでしたが、結婚し子供が出来て、色々と考えると本当に辛く、しんどい職業になります。

絶対に、自分の子供・身内にはお勧めしない職業になりますね。これから整備士を目指そうとしている人は是非参考にして下さい。

理由①:3K

整備士のイメージは俗にいう、3K(きつい・きたない・きけん)になります。

全ての整備工場はこれに当てはまるとは思いませんが、少なからず当たっているとは思います。

< きつい >

整備士という職業は車の修理をする職業になりますので、体力と力が必要になる職業だと思います。年数が経って、検査員に選任されたり、仕事を管理するコントローラーになったり、工場長になったりすると、楽にはなっていくとは思います。

しかし、そこまでに達するまでには10年以上必要になってくると思います。なので、最低でも10年ぐらいは、現場にて作業になります。

若い事はそれでも全然大丈夫だと思いますが、これが30代・40代になってくると、やはりしんどさを感じますね。

私自身、今年で40歳になってコントローラーをしながら現場に入って作業もしていますが、20代の事のようにはやはり体が動きませんね。それに、残業が続くと体もしんどくなってきます。

今は特に整備士の数が退職等によって激減しているので、40歳になっても現場での作業をしなくてはいけません。これが、人数がある程度いれば楽だとは思いますが・・・。現実はそうはいきませんね。

< きたない >

車はキレイな道ばかりを走っている訳ではないです。砂や泥、埃を巻き上げながら走行しています。なので、車のボディーは洗車等でキレイでも車の下やエンジンルーム、ブレーキ廻りは非常に汚れています。

ほとんどの作業が手で行うので、必然的に汚れます。特にブレーキ廻りの修理をする際はブレーキオイルやブレーキの粉によって手がドロドロになってしまいます。

最近はほとんどの整備士がビニール手袋を装着して、作業を行っていますがそれでも全く汚れないという事はありません。

手は汚れなくても、髪の毛や顔がブレーキの粉やスス、埃で汚れてしまいます。仕事が終わって風呂に入った時の汚れた水を見ると絶句してしまう時がありますね。

特に、最近の子供は汚れる事を嫌がったりするので、そういった面でも敬遠されますね。

< きけん >

車自体、1トン以上の重さになります。大型トラックやバスだと10トン以上になったりします。

それぐらい重い車を修理の為に、リフトを使用してあげていきます。一歩間違えが車が上げてる最中に転倒して、下敷きになったりします。

年間数名の整備士が事故によって亡くなっています。それに加え、作業中の事故も多数発生します。

ベルトの交換する際に指を挟まれて指が無くなったり、車のボディーとフレームに挟まれて大けがをしたり、重量物が落ちて来て骨折したりと、大小様々なケガがあります。

実際に、私の職場であった事故は、「車と車に挟まれた」「リフトから転落」「部品に指を挟まれた」等が発生しました。全員が亡くなる事は無く、数か月の休職で済んでいますが、一歩間違えば命を落としていた可能性があります。

一ヶ月、全くケガが無いという工場は少ないと思います。

まだ経験の浅い整備士だとその危険性を理解せずに作業をしてしまって、ケガを起こすケースが多いです。しかし、経験の浅い整備士だけではなく、ベテランの整備士ですら重大事故を起こしてしまうケースも多々あります。

それは、いつもやっているから大丈夫だろうと思って、新人ではやらないような作業の方法をしたりするからです。

こんな危険な仕事だと思っていない人も多いかと思います。仕事中に死亡する危険な職種だと思います。

理由②:給料

上記の通り、3Kの職場にも関わらず給料は非常に安いです。

詳しくは過去の投稿を参照して下さい。

過去の投稿でも説明していますが、手取りが非常に少ないです。

仕事に対しての給料が少ないと言った方が正しいですかね。

長く同じ会社に勤めていれば、年々給料は上がっていき、役職手当等が付く事によって給料自体は上がっていきます。

しかし、仕事に対して給料が変動する事はありません。同じ仕事を1時間でやっても、3時間でやっても評価はさほど変わりませんし、給料も同じです。そればかりか、3時間でやるという事はそれだけ残業をする確率が高いです。

1時間でやる整備士は定時で退社し、3時間でやる整備士は残業を2時間してから退社します。なので、仕事が遅い整備士の方が残業代が付いて結果的に給料が多いです。

それじゃあ、仕事の出来る整備士は嫌になりますよね。頑張っただけ損をするので、頑張らなくなりますよね。

早く帰りたい人は、さっさと仕事を終わらして帰りますが、残業代を稼ごうとしている人はダラダラをやって残業してから帰ります。

整備士は残業しないと給料が本当に安いです。

理由③:残業

理由②で、説明した通り残業しなければ、給料が安いのが現状です。なので、お金が欲しいから無理やり残業をしている人もいます。

しかし、全ての人が残業をしたい訳ではありません。むしろ、定時で帰って自分の時間・家族との時間を大切にしたいと思っている人もいます。

そう思っている人にとっては残業は、非常に苦痛になってきます。自分一人が頑張って早く仕事を終わらせても、他の人が遅かったら手伝ったりしないとダメです。

車は当然のことながら、前触れもなく故障します。しかし、お客様が明日に車を使う予定が入っていた場合はその日のうちに修理して走れるようにしないとダメです。

なので、残業が全く無しというのは、難しいですね。

普通で月30時間、多い月で50時間を超える月も有ります。それが嫌で辞める整備士も少なく有りません。

まとめ

上記の通り、これが整備士の実情です。

本当に車の整備が好きで好きで仕方がない人以外は特に良い所は、無いですね。

強いて言うなら、手に職がつけれる事と自営業として独立出来る事です。整備士業界は人手不足が続いていますので、整備士が出来たらとりあえず仕事に困る事は無くなりますが、一生整備士を続けるのは流石にしんどいと思います。

これから、整備士を目指そうとしているなら、しっかりと整備士の現実を理解し、その覚悟があるなら、目指したら良いとは思いますが、本当にお勧めは出来ない職種と思います。

それに今現在、整備士としてどこかのディーラーか修理工場で働いていると思いますが、その会社が本当に良い会社なら大丈夫ですが、そうでないと少しでも感じているなら早めに辞める事をお勧めします。

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