【整備士】2級自動車整備士になって仕事に就いて、よかった事、悪かった事。

整備士

2級自動車整備士を取得してもうすぐ20年になります。そんな私が感じた、2級自動車整備士の免許を取って、自動車整備士として働いてみて良かった事・悪かったと思った事を解説します。

私の経歴です。

  1. 手に職が就く
  2. 自分の車のメンテナンスが出来る
  3. 再就職先がすぐに見つかる
  4. メカに強くなる
  1. 給料が安い
  2. 待遇が悪い
  3. 「3K」の職場

«良かった事»

整備士になって良かったと感じた事は、4つ程あります。

その4つが下記の項目になります。

1.手に職が就く

整備士は専門職になりますので、1年や2年では一人前にはなれません。どんなに知識があって、どんなに構造に詳しくても、実際に何十回も作業をやっていかないと、覚えられません。頭が良くても、良い整備士にはなれません。逆に頭が悪くても、作業を何十回もやれば、覚えますし、身に付いていきます。実際、私の行っていた高校は下から数えた方が早いぐらい頭の悪い学校でした。

最低、3年~5年はやらないと手に職は就きませんが、色々な作業をやれば、やるほど身に付いていくので、長く整備士をする方がしっかりと手に職が就きます。整備士歴がもうすぐ20年になりますので、大抵の作業は一通り行いました。

しかし、常に車の技術は進歩しているので、新装置・新機構が毎年出るので、いつになっても勉強し続けないとダメです。ですが、一度身に付いた技術は、忘れる事は無いので、しっかりと自分の物になりますので、この先ずっと役に立つと思います。

2.自分の車のメンテナンスが出来る

自分が乗っている車の修理を自分で出来るので、普通の人より修理代がかかりません。実際、私達自動車業界は、何で収益を得ているのかというと、新車販売や部品販売もありますが、大部分は工賃によって稼いでいます。例えば、部品代が1000円でも、工賃が1万円だった場合、修理代の合計金額は11000円になりますよね。これを自分で修理すると、1000円で車を直せる事になります。全然、修理代金が変わってきます。

後は、今の会社は大型車のみを扱っているので、ガソリン車のエンジンオイルが有りませんが、最初に入社した会社は、トヨタ系の会社だったので、エンジンオイル交換もタダでやっていましたし、部品も安く手に入っていました。何より、車検代が安く済んだのが非常に良かったと思います。

整備士をやっているれば、自動車業界に就職すれば、車にかかってくるお金が普通の人よりは、はるかに安く済みます。特に、工賃が実質無しになるので、非常に良いと思います。

3.再就職先がすぐに見つかる

「1」で紹介したように、手に職が就くという事は、次の就職にも非常に有効になってきます。素人の整備士と何十年もやっている整備士なら、間違いなく後者の整備士を会社も取ると思います。過去の投稿を参照して下さい。

この業界は、入れ替わりの激しい業界になります。本当に辞めていく人が多いです。でも、手に職が就いていれば、再就職先はすぐに見つかります。後は、自分に合った条件の会社を選ぶだけです。

4.メカに強くなる

整備士をしていれば、勝手に機械的な構造を理解出来るようになってきます。車以外の物でもある程度の物は、構造が理解でき、修理出来ます。これは、やる人とやらない人はいるとは思いますが、私は結構やる方です。失敗もする事も有りますが。

«悪かった事»

整備士になって悪かった事は、3つ有ります。

1.給料が安い

間違いなく、整備士になって悪かったと思うのは、給料が安すぎる事です。私の去年の年収を公開しています↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

上記の投稿でも書いていますが、長く続けていればそれなりの役職になって、手当も増えていきますが、それでも労働に対しての給料があまりにも少ないと感じます。自動車の整備士は車の医者と言われているのに、人間のお医者さんに比べると天と地ほどの給料の差がありますね。

その会社によって若干の給料の違いはあるとは思いますが、やはり全体的に見ても安いですね。

2.待遇が悪い

整備士に対して、会社の待遇が悪い(今の会社も前の会社も)と感じますね。これは、会社によって違ってくるとは思いますが、良い待遇では無いですね。営業マンだったら、車1台売ったら報奨金が出たりしますが、整備士は何もありません。上層部の人は、口では整備士の事を思っているとは言っているものの、何も行動はしませんね。

夏は汗だくになって作業して、冬は寒い中手が悴みながら作業をしています。スポットクーラーやスポットヒーターのような物の有りますが、そこまで改善されません。まぁ、外での作業なので仕方ないですが。その分、手当が付いたら良いのですが、営業マンや事務の人、毎日定時で帰っている人、全て同じ扱いですね。辞めたくなる気持ちも分かります。

3.「3K」の職場

・きつい

整備士の仕事は、重労働になるので、身体はきついです。特に、残業が続いたら本当にきついです。若い事は大丈夫でしたが、40歳手前になると流石にこたえますね。重い部品を持ったり、固いボルトを緩めたりするので、力が必要になってきます。無理な体勢での作業があったり、狭い場所での作業をしたりと、本当にきついです。

・きたない

これは、言うまでも無い事ですね。車は、道路を走っているので、埃や砂・泥が車に付着していきます。毎日、スチーム等で下廻りやエンジン廻りを清掃していれば、大丈夫ですが、そんな毎日する事もないので汚れが溜まっていきます。手が汚れるのはもちろんの事で、服や髪の毛・顔までも汚れます。潔癖症の人はまず出来ない仕事になりますね。

・危険

毎年数名の整備士が、命をおとしています。車は何トンから何十トンもあるので、少しの気の緩みで命まではなくならないにしても、怪我をします。最悪の場合は、亡くなってしまいます。特に、昔からあるような工場は、安全対策がされていない所も多いので、機器の不備やセフティー装置の故障などによっても整備士が危険にさらされる事があります。最新の工場の場合でも使い方によっては、安全では無くなります。

日々、危険と隣り合わせの職業になります。

«まとめ»

自動車整備士は色々な面でも、正直勧められる職業では無いですね。特別なにかが良いという訳ではないので。自分の身内には絶対に勧められません。

ただ、整備士業界は、常に人手不足の状態が続いているので、今の時代は、何の知識・経験が無くても雇ってくれる会社が増えたので、手に職を付けたい人や今すぐに就職をしたい人でしたら、勧められますが、それなりの覚悟を持ってやらないと、続きません。

勤める職場によっても全然、環境・待遇は違うと思うので、しっかりと会社を選んで、良い会社が見つかったら、整備士もそこまで悪くは無いですが・・・。そんな会社がなかなか見つからなくて、私も苦労しています。

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