コネクターや配線の修理に必要な工具を実際に使用している現役のトラック整備士が紹介していきます。

整備士

トラックに限らず、車には数多くのコネクターや配線が使われています。そのコネクターや配線が経年劣化やミスによって壊れたり、腐食したりすると修理が必要になりますよね。

そのコネクターや配線を修理するには普段使用している工具よりも、特殊な工具が必要になります。その工具をいくつか紹介していきますね。今から紹介する工具を持っていれば、トラック以外にも自分の車の修理にも使用することが出来ると思います。

長年、トラックの整備士をしている私が実際に使用している工具を紹介していきますので、これからコネクターや配線の修理をしようと思っている人は是非参考にして下さい。

ペンチ

配線のギボシやコネクターの端子を圧着する為の工具になります。

オスメスのギボシを圧着する工具とコネクターの端子を圧着する工具は似ていますが、全然違います。

圧着ペンチ

圧着ペンチはギボシ等を圧着する物になります。ギボシとは下記の写真の物になります。

配線同士を繋げる時に使用します。自分の車のDIY等で配線を繋げる時によく使用する物になります。配線の被覆も捲ったり、端子を圧着されせり出来ます。

自分の車等で使用する分には全く問題無く使用出来ると思います。私も今の会社に入るまではこれしか持っていませんでした。

電工ペンチ

電工ペンチとはコネクターの端子を圧着する物になります。コネクターの端子は下記の写真の物になります。

ギボシよりも細く、小さい物になります。上記で紹介した工具だと大きすぎて、端子をしっかりと圧着する事が出来ませんので、こちらを仕様します。

似てますが、全然違うのが分かりますね。これがあれば、色々なコネクターの端子の大きさでも修理が可能です。トラックは経年劣化でコネクターが壊れる事が多いので、これ1本あれば完璧にコネクターの修理が出来ると思います。

コネクターの修理

精密ドライバー

コネクターの修理には欠かす事が出来ない工具になりますね。普通の工具だと太すぎてコネクターの中の端子のツメを起こす事が出来ません。

コネクターの端子は、ツメによって抜けない様になっているので、そのツメを起こすための工具がこれになります。

ツメを起こす事が出来るぐらい細いマイナスが必要です。色々な種類のマイナスを持っていなければ本当に細いコネクターのツメは起こす事が出来ません。

千枚通し

私は、精密ドライバーと千枚通しでコネクターのツメを起こしています。千枚通し方が、細くツメを起こすにはピッタリだと思います。色々な工具を試して、自分に合った物を選んで下さい。

配線の修理

配線の修理には、2通りの方法があります。

上記で紹介したオスメスのギボシによって配線を繋ぐ方法とはんだによって配線を繋ぐ方法になります。

車の配線の修理を行う時は、確実なはんだによって修理する方が多いですね。自分の車の配線の追加や修理にはギボシを使う事が多いです。

はんだの場合は、一度繋げてしまうと取る事が出来ません。ギボシの場合は、取り外しが可能なので配線の通し方を変えたいときには何回でも取り外す事が出来ます。

配線・ギボシを修理した箇所

耐熱テープ

配線を修理した箇所は、配線やギボシが剥き出しになっていると思います。そのままにしておくと、配線が車の熱によって、溶けてしまったり、被覆がめくれてしまったりします。

そのような事が防ぐ為にも、配線やギボシで修理した箇所には耐熱テープをしっかりと巻き付けましょう。

普通のビニールテープでも大丈夫ですが、もし持っているのあれば出来るだけ耐熱テープ使用して配線に巻き付ける方が今後の為には良いと思います。

熱収縮チューブ

上記の耐熱テープでは取れてしまう可能性が有りますが、この熱収縮チューブだと取れる心配はありません。

修理する配線に予め、径の合うチューブを通しておいて、ギボシやはんだで修理した箇所にチューブを合わせて、ドライヤー等によって熱を加える事によって、チューブが収縮します。

便利で非常に楽なのですが、一度収縮させてしまうと取る事が出来ませんので、注意が必要ですね。

まとめ

車の配線の修理・自分の車のDIY等には色々な物が必要になってきます。

上記以外にもまだまだ、色々な工具・アイテムがあります。自分の今からやろうとしている作業に合った物を選んで購入してから作業を開始しましょう。

最低限、上記の物があれば修理は可能です。実際に私は上記の物でお客様のトラックの配線やコネクターの修理を行っていますので、安心して作業を行ってください。

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