【整備士】ダイナモとオルタネーターの違いは?何が違うのかを解説します。

整備士

交流直流の違いです。詳しく解説していきます。

参考までに私の経歴です

①役割

そもそも、ダイナモとオルタネーターの役割自体は同じ事をしています。

車には、バッテリーが搭載されていて、その蓄積された電力によって、エンジンが始動出来たり、ライトを点灯させたり、音楽が聞けたりします。家で電気を使うのと同じように使う事が出来るのは、バッテリー内に蓄積された電力があるからです。しかし、その電力も使用すれば、減っていってしまい、最終的には電力が無くなったら、車は動かなくなります。その状態を「バッテリー上がり」と言います。こうなってしまったら、M/Tじゃなければ、エンジンを始動する事は出来ません。

その状態になる事を防ぐ為に、車には発電装置が搭載されています。その発電装置がこのオルタネーターとダイナモになります。

②オルタとダイナモの違い

・オルタネーター

交流」。オルタネーターの出力は交流電流になります。正確には、整流器によって直流電流に変換されますが、整流器が無ければ、交流電流を出力します。

・ダイナモ

直流」。ダイナモの出力は直流電流になります。

・違い

役割は同じでも、その出力する電流が違うのが分かりますね。車に使用されている、電流は直流電流になります。その理由は、いくつかありますが最大の理由は、バッテリーに充電する事が出来る電流が直流だからです。なので、最終的には全て、直流になりますが、発電段階では、交流と直流になっています。これが、違いです。

③現在の車はオルタネーター

今現在、ダイナモを使用している車は、ほとんどありません

旧車よりも、もっと古い旧車なら使用している車があるかもしれません。1960年代頃より、技術の進歩によって、オルタネーターが世に出現してからは、ダイナモからオルタネーターに移行しているので、60年ぐらい前の車でしたら、ダイナモですが、それ以降の車は、オルタネーターと断言しても良いとは思います。60年前の車が現在に走っていたら凄いですよね。見てみたいですね。

④何故、ダイナモは無くなったのか。

ダイナモもオルタネーターもやっている役割は一緒なのに、何故ダイナモは使用しなくなったのか。

それは、発電効率の問題です。

昔に比べて、今の車ははるかに電力を消費するので、それだけ電力が必要になってきます。エンジンが低回転域(アイドリングや徐行運転中)での使用頻度が増えています。

その状態では、発電能力はオルタネーターの方がはるかに優れています。

ダイナモだと発電能力が低いので、例えば、今の車にオルタネーターの変わりにダイナモを装着するとすぐにバッテリー上がりを起こしてしまうと思います。なので、オルタネーターが出現してからは、ほぼ全ての車でオルタネーターが採用されるようになりました。

⑤まとめ

基本的には同じですが、交流と直流の違い、発電能力の違いによって、呼び方が違ってくる事が分かりますね。

最後に、整備士業界でもオルタネーターと言う人もいれば、未だにダイナモと呼ぶ人もいます。

それは、おそらく構造・中身を知らない人か、年配の整備士に教えられた人だと思います。

呼び方が違うだけで、中身は同じなので別に良いとは思いますが、知っていて損は無いと思いますので、しっかりと理解しておきましょう。

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