トラックのサスペンションの作業をすると、ドロドロになりますし、かなり重労働です。数ある作業の中でもサスペンション(足回り)の作業は特にしんどい作業になりますね。
私の経歴です。
トラックのサスペンションの作業は「3K」そのものです。
3K | 説明 |
きつい | ・一つ一つの部品が重いので、一人で持つのが無理な時もある ・何をするにも力を必要になってきます |
汚い | ・特に足廻りの作業はグリスが付いているので非常に汚い ・タイヤ付近は泥を巻き上げているから汚い |
危険 | ・足回りの作業は作業手順を間違うと、重大事故に発展する危険作業 ・どこに力が掛かっているのかを分かっていないとかなり危険 |
サスペンションの作業を嫌がる人は多いですが、サスペンションの作業を完璧に出来て、初めて一人前の整備士だと思います。その理由は、色々な要素があって車の構造をしっかりと理解していないと作業が出来ないからです。
私個人的には、サスペンション関連の作業は好きですね。仕事をやった感があるので、楽しいです。
【サスペンションの種類】
トラックのサスペンションは大きく分けて、構造が2種類、種類が2種類あります。それぞれ解説していきます。
《構造》
トラックのサスペンションの構造には、独立懸架式と車軸懸架式が有ります。車の用途・仕様によって変わってきます。
・独立懸架式
それぞれの車輪が独立している構造になります。別名「インデペンデント・サス」とも呼ばれています。
乗り心地・操作性が良く、安定性に優れているのが特徴です。
主に、大型観光バス、小型のトラック、乗用車のフロントに使用されています。
・車軸懸架式
左右の車輪が一体になっている構造になります。別名「リジッドアクスル・サス」とも呼ばれています。
構造が簡単な事で低コストになり、耐久性に優れているのが特徴です。
主に、大中型トラックの前後、大型バス・小型トラック・乗用車のリヤに使用されています。
《種類》
トラックのサスペンションの種類には、リーフスプリング式とエアサスペンション式が有ります。
・リーフスプリング式
リーフスプリング式は、リーフ(板バネ)を何枚か重ねて、バネのたわみによって、路線からの衝撃を吸収する仕組みです。
構造が簡単な為、低コスト、耐久性に優れています。
・エアサスペンション式
エアサスペンション式は、ゴム製の筒状の中に圧縮空気を入れる事によって、空気で路面からの衝撃を吸収する仕組みです。
乗り心地が良く、車両振動を抑えられ、空気の入れる量を調整する事によって、車高を上げ下げ出来るのが特徴で、トラックの積み荷の積み下ろしを楽に出来ます。しかし、リーフサスペンション式に比べ、修理コストが高くついてしまうのがデメリットです。
【サスペンション廻りの修理】
サスペンション廻りの修理は、構造さえ理解していれば、難しい作業ではないです。しんどいですが。
基本的に、サスペンションの修理を行う際は、2点で車体を支えなければ、修理を開始する事が出来ません。この構造を理解していない整備士が多く、事故や怪我に繋がります。
サスペンションの修理の早い整備士は、この構造をしっかりと理解している証拠です。サスペンションの構造・種類が違っても基本的には同じです。
- トラックをリフトで上げる
- 車体のフレームに馬を掛ける
- リフトを下していって、馬にフレームを乗せる
- 3の状態から更に下していった、外そうとしているサスペンションに荷重が掛からなくなる所まで下す
- 荷重がかかっていなければ、取り外し、交換する
言葉で書くと簡単ですが、実際はそうはいきません。経験を知識がいる作業になります。これは数をこなしていかないと、習得するのは難しい作業になりますので、積極的に作業をしていきましょう。
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