やっと過酷な冬が終わりを迎えて、春の陽気を感じれるようになりましたね。
整備士の過酷な所は、「冬」ですね。何が過酷って寒すぎて手が悴んで、上手い事工具を握れないという事です。私の勤務地は、関西ですがそれでも今年の寒さはやばかったですね。これが、もっと北の地域の整備士だったらと考えると、本当にすごいですねよ。どうやって整備しているのか知りたいぐらいですね。なので、給料が安い⤵。整備士は本当に頑張って、過酷な状況にも関わらず、頑張っているのに報われないのが、悲しいですね。
関西地区でも、トラック・バスの排気(エキゾースト)廻りの修理をする時は、苦労しますね。
①何故、排気(エキゾースト)廻りは錆びるのか?
別に、排気(エキゾースト)に限らず、車の下廻りは錆びやすくなっています。最初の内は、防錆加工がされていますが、その防錆加工が取れる事によって、錆びが発生します。その主な原因は、酸性雨や海水・凍結防止剤として撒かれる融雪剤が原因です。特に、融雪剤の威力は凄くて、本当に錆の進行速度が上がります。対策としては、こまめに下廻りをスチームで洗車するか、定期的に防錆加工を施すしかありません。でも、毎日走っているトラック・バスがこの対策は出来ませんよね。だから、特にトラック・バスの排気(エキゾースト)は錆び具合が酷いです。
②ボルト・ナットの外し方
錆びているといっても、大きく分けて2通りあります。
- 錆が酷くて、ボルト・ナットが緩められない。
- 錆によって、工具がかからない。
・錆が酷くてボルト・ナットが緩められない
多くの場合は、これに当たりますね。本当に固すぎて、ボルト・ナットが解けない事があります。その時は、酸素(火)を使ってボルト・ナットを炙って緩めます。鉄を熱する事によって、鉄を膨張させて解け易くします。これで、大体のボルト・ナットは容易に緩める事が可能になります。
・錆によって、工具がかからない
最悪の場合はこれになります。「14」のサイズなのに、スコスコで「13」では入らない。困りますね。では、どうやって外していくのか。何種類か外す方法があります。
1⃣火で炙って外す
上記で紹介したやり方をまずはやってみます。スコスコでも①のように火で炙る。②のように真っ赤になるまで炙る。③プライヤーで容易に外れるので、少しでも工具がかかれば、外れます。鉄が溶ける寸前まで炙って炙って炙りまくったら、プライヤー等でも、挟むことが出来れば、外す事が出来ます。以下の工具がお勧めです。
2⃣特殊工具を使用する
ボルト・ナットを舐めた時に使用する特殊工具を使う。この方法もボルト・ナットが固すぎると、あまり使えませんが、あるととっても便利な工具です。
3⃣切断する
1⃣と2⃣でも外すことが出来ない場合は仕方ないので、ボルト・ナットを直接削ったり、切断したりして外します。この方法は、ボルト・ナットで結束されている所のみで使用する事を勧めますが、どうしてもボルト、ナットの箇所でも外せない場合があります。その場合は、仕方ないので切断しますが、切断した後の処理が大変です。
ボルトの場合は折れ込んだボルトを抜かないとダメです。ナットの場合は、スタッドボルトを抜かないとダメです。どちらにしても、残った物を抜かないと付けれませんので、
- ポンチを使ってセンターに穴を開ける
- ドリルを使用して、穴を開けていきます
- 逆タップを使用して、抜いていきます
- 抜けた後のネジ山の修正をします
- 完了!
③.まとめ
錆びたボルト・ナットは基本、火で炙って取り外します。それでも無理な場合は、切断したり、削ったりして取ります。この冬場を越してきた、車は春先にかけて錆が進行していくと思うので、取り外しにくいボルト・ナットが増えて来ると思いますが、しっかりと火で炙ってやれば、大抵の物は取れると思いますので、しっかりと炙ってから取り外してください。
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