トラック・バスといった大型車に使用されているゴム製品は定期的に修理が必要です。

トラック・バス等大型車に使用されている多くのゴム製品は定期的に交換・オーバーホールしないと、オイル漏れやエア漏れの原因に繋がります。

特に「エアドライヤーは車検毎に交換・オーバーホールをする」は絶対に行った方が良いと思います。

その理由は、ブレーキ関連の部品には多くのゴム製品が使用されていて、メーカーによってその推奨交換時期・距離があります。

その推奨されている交換時期・距離を過ぎて使用していると様々な不具合が発生する可能性が非常に高いのでしっかりとメンテナンスを行う事をお勧めします。

しっかりとメンテナンスをしてなくおこった事例
  • オイル・エア漏れが発生
  • ブレーキが引き摺る
  • ブレーキが解除できない
  • ブレーキが効かない

上記のような事例が起こる原因の一つがエアドライヤーになります。

エアドライヤーを確実に定期的に交換・オーバーホールを行わないと、ゴム製品の劣化するスピードが速くなってしまいます。

私の経歴は、大型トラック・バスを主に整備をしている現役の整備士です。15年以上の整備経験からの意見なので参考にしてもらえればうれしいです。

下記の記事ではエアの配管の流れや部品名称・役割等を解説していきます。

【何故交換が必要なのか?】

では、何故定期的な交換が必要なのか。

ゴム製なので永久的に使用できるわけではありませんよね。

日常生活でもゴムを使用している箇所はたくさん存在します。

洗面所や台所、水筒やお弁当箱にも使用されています。

10年前後使用したら、水漏れやお茶か漏れてくることがありますよね。

そうなったら、修理か交換をしないと直りません。

車にも同じ事がおこります。

ただ、日常生活と違うのはゴム製品が使われている所にはオイルや水が混入しているという事です。

ただの空気や水なら長い年数でも使用できると思いますが、そこにオイルや水が混入する事によってゴム製品を寿命を短くしてしまいます。

少しでも長く使用する為にも、定期的な交換の他にも注意しないとダメな点がいくつかあります。

【エアの流れ】

まずか、エアの流れを理解しないと始まりません。

①エアコンプレッサー

圧縮空気を生み出す装置になります

ピストンの上下運動を利用して、圧縮空気を生み出して、各装置へ送ります。

②エアドライヤー

圧縮空気中に含まれるオイル・水を取り除きます

圧縮空気中には、微量のオイル・水が含まれています。このオイル・水は各装置へ悪影響を与えます。

一定以上の圧縮(パージ圧)に達すると、排出口よりエアを排出し、それ以上貯まらなくしています。

③マルチプロテクションバルブ

エアドライヤーによって、オイル・水が除去された圧縮を分配する装置になります。

車種・メーカーによって分配している数は若干異なっていますが、基本的な構造は同じです。

④エアタンク

圧縮空気を貯めておくタンクになります。

入口にはチェックバルブが取り付けられていて、逆方向へは流れなくなっています。

フロント側•リヤ側•ブレーキ系といった感じで何個かのタンクに分かれています。

タンクの下にはドレンコックが取り付けられていて、タンク内のオイル•水を排出させる事が出来ます。

⑤各装置へ

大きく分けて3種類の装置で分ける事が出来ます。

ブレーキ系統、②サスペンス系統、③補機系統になります。

【定期定期なメンテナンス】

上記で説明した通り、圧縮空気中のオイル・水によって、各装置のゴムが劣化します。

ゴムが劣化する事によって、エア漏れがしたり、作動不良をおこしたりします。

では、具体的にどうすれば良いのか。

①車検時

一つの目安として、車検ごとの交換する方法があります。

トラック・バスなら1年に1回車検を受けないとダメです。

その時に、交換した方が良い部品はこの記事の冒頭でも話した通り「エアドライヤー」です。

これは、車検ごとの交換orオーバーホールをする事をお勧めします。

エアドライヤーを毎年交換している車両は、各装置の劣化もマシですが、何年間も交換していない車両は、各装置の劣化は著しいものがあります。

エアドライヤー以外の部品は、1年間の距離数に応じて交換したら良いと思いますが、最低でも2〜3年に1度はブレーキ関連の部品(ブレーキバルブ・リレーバルブ・マルチプロテクション等)は交換しましょう。

トラブルになる前に交換する事によって、路上故障や重大事故になるリスクを下げられます。

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