今年(令和4年)から学童野球において、「公益財団法人 全日本軟式野球連盟」よりルール変更が行われました。その内容は
- 7イニングから6イニングに変更
- 試合時間は1時間30分までとする
- ホームベースのサイズの拡大(少年用→大人用)
といった内容でした。
どの内容も「投手・捕手の投球数の減少ならびに時間短縮による健康管理」という事でした。2022年より全国一律に導入、ホームベースは全国大会のみで採用。2023年よりホームベースも導入。これにより学童野球における肘・肩の故障の軽減をはかるのが目的のようですが、果たしてそれで、子供達の怪我が予防出来るのでしょうか。
そもそも学童野球において、監督の権限がほとんどなので、勝利重視のチームでは連投は当たり前。一日に2試合投げる事も普通にあると思います。特に上手い子供には連投させるチームがほとんどだと思います。子供の将来を考えて、オーダーを考えているチームは果たしてどのくらいいるでしょうか。毎年毎年、5年生の時に上手かった子供が6年生の時に試合出ていなくて話を聞けば、ケガで投げれないといった話を聞きます。私も監督経験があるので分かりますが、やはり試合に勝ちたいので上手い子供が投げた方がストライクも入るし、試合にも勝てるので、その子供ばかりがピッチャーで投げる事になり、結果怪我に繋がる原因になります。
しかし、本当にそれが原因で怪我になるのでしょうか?イニング数が減って、時間が短縮しても怪我が激減するとは到底思えません。なぜなら、怪我の原因は投げ過ぎもあるとは思いますが、投げ方に問題があると思います。それを練習でしっかりと教えていけば、怪我の予防に繋がると思います。バッティングフォームは個性があるので、一律に教える事は出来ないと思いますが、投げる事はある程度は同じ動作になるので、それを幼少期にしっかりと教えれば、良いフォームになり、結果怪我の予防に繋がると思います。しかしながら、それを教えるのが非常に難しい。小学生の練習は土日祝のみしか無いので、教えても、1週間経てば忘れていてまた前のフォームに戻っているといる事もしばしば有り、なかなか身に付きません。平日にしっかりと教えた事やっている子供は少しずつですが、変化は有りますが、全員がそうとは限りません。土日祝にその練習のみを低学年がずっとやると飽きてくるし、だらけます。なので、フォームが直ってなくても、ピッチャーの練習をしたり、キャッチャーの練習をしたりするので、なかなか身に付かないと思います。本当に難しいと感じています。
後は、練習時間の問題が有ると思います。私のチームも昔は土日共に、一日練習をして、朝から晩まで練習していました。しかし、子供達の集中力を考えると一日練習をしても身に付かないと感じました。練習時間が長いと、それだけボールを投げる数も増えますし、集中していれば投げ方も良いフォームで投げれますが、少し疲れや、だらけが入ると肘が下がったり、手投げになったりします。その投げ方が身に付いてしまい、結果怪我に繋がる恐れがあります。時には一日練習をしないと上手くはならないと思いますが、土日共に一日練習は不必要だと思います。中学高校生なら集中力も持つと思いますが、小学生では難しいと思います。ながながと話しましたが、私が数年間学童野球に携わって感じた事は、イニング数や試合時間では怪我の予防にはならず、もっと近くで指導している監督・コーチがその子供の未来を考えて、練習方法や練習時間、試合の采配を行えば、怪我の予防に繋がると思います。あくまでも主役は子供達なので、大人はそのサポートを全力で行ってあげれば、一人でも怪我になる子供を救えるのではないでしょうか。
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