8月に入って、連日の猛暑日が続いています。車の温度計と確認すると40℃を超える暑さになっています。
そんな中、もし仮にエアコンが効かない・冷えないといった状態になったら大変な事になりますね。車を快適に運転する事は出来ません。子供が車内にいたら・・・と思うとゾッとしますね。とてもじゃないですが、車を運転する事が出来ませんね。
そうならない為に、エアコンを使用する少し前6月ぐらいに一度自動車整備工場にて、エアコンのシーズン点検してもらうのが、一番の予防策になると思いますので是非実施しましょう。
定期的に点検・修理をしている車であっても突然エアコンが故障する事はあるので、もし仮にエアコンが効かなくなった・冷えなくなった時の点検方法と修理方法を紹介していきます。
【冷たい風が出ない場合】
1.A/Cスイッチ
久しぶりにエアコンを付けた時に確実にA/CのスイッチがONになっているのかを確認しましょう。
写真のように「A/C」を書かれたボタンやスイッチがエアコンを操作するパネルにあると思います。そのA/CのスイッチがONの状態になっているのかを確認しましょう。
上記の写真はエアコンOFFの状態です。この車はエアコンがONになればライトが点灯します。
2.ベルト
A/CをONにするとエアコンコンプレッサーがONになり、ベルトによって駆動します。そのベルトの状態を確認しましょう。
ベルトが切れてしまい無くなっている場合は新しいベルトを付けましょう。
ベルトが緩んでる場合は、エアコンをONにすると「キュルキュル」といった異音が発生します。その場合はベルトの調整を行うか新しいベルトに交換を行いましょう。
3.エアコンガスの量
エアコンガスの量は適切かを確認しましょう。ここで注意しなければならないのが、エアコンガスは減る事はありません。
よく、エアコンガスが減っているので補充しますか?という話をガソリンスタンドや修理工場で聞くと思いますが、それは間違っています。
「エアコンガスが減っている=エアコンガスが漏れている」という事です。
なので、補充してもまた減っていきます。漏れている箇所を修理しない限り常に減っていく状態です。
その日だけ、後1週間程度といった感じなら補充でも良いかもしれませんが、すぐにエアコンは効かなくなります。
①エアコンガスの漏れの点検
エアコンガスが減っていれば、確実に漏れているので漏れている部分を探しましょう。
エアコンガスはオイルなのでエアコンのパイプのどこかがオイルで滲んでいると思います。よく漏れるのがパイプの繋ぎ目やパイプの連結箇所なので、そこらへんを重点的に点検しましょう。
漏れている箇所はオイルに埃などが付着しているので黒ずんでいるのですぐに見つかると思います。後は、手で触ってみるとオイルっぽい箇所があれば、そこから漏れています。
②部品の注文
漏れている箇所がパイプなのか繋ぎ目なのか。
パイプ自体に亀裂などが入っていればパイプの交換、パイプとパイプの繋ぎ目ならOリングが入っているのでOリングの交換になります。
③冷媒の回収
ここからは、素人では難しく、特殊工具の必要となってきます。修理する自信がなければやめておいて、修理工場へ依頼しましょう。
まずは、残っている冷媒の回収し配管内のガスを空っぽにします。酷い漏れの場合は、ほとんどガスが無くなっている場合が多いですね。
冷媒は大気汚染の原因になるので、大気開放する事は絶対にしてはダメです。特に昔のR12という冷媒はオゾン層の破壊につながるので注意しましょう。今は、ほとんどの車がR134aという冷媒の使用しています。
④修理
配管内のガスが全て無くなったら、漏れている箇所の修理をします。
Oリングを交換・パイプを交換をしっかりと締め付けましょう。交換する際にはエアコン専用のスプレーを繋ぎ目やOリングに塗布してから組付けましょう。
⑤真空引き
漏れ箇所の修理が終わったら、真空引きを行います。
これは、エアコンの配管内を真空にする事によって、配管内に残っている水分や埃を取り除く作業になります。これをしっかりと行わないと、配管内に残った水分やゴミによってエアコンシステムが故障する可能性があります。
最低でも30分以上行う事をお勧めします。少しの水分の残さないようにしっかりと行いましょう。最近では充電式のポンプのあるので、電源が無くても作業する事が可能になりましたね。
⑥ガスチャージ
真空引きを30分以上行った後は、ガスをチャージしていきます。
ゲージを使用して、高圧側・低圧側の両方のバルブを開けて、ガスをチャージしていきます。
この段階ではそこまでガスは入りません。少し入ったら、高圧・低圧共にバルブを閉じましょう。
そして、エンジンをかけてA/Cを入れてMAXCOOLにして下さい。
再度、ガスをチャージしていきますが、ここで気を付けないとダメなのが高圧バルブはエンジンがかかっている状態では絶対に開けてはダメです。開けてしまうと、車のガスが冷媒の缶のほうへ逆流して缶が破裂してしまうからです。
エンジンがかかっている状態でのチャージは低圧のバルブのみを開けて行いましょう。
車によって冷媒のガス量は異なるので、その車に合ったガスの量をチャージしましょう。
⑦最終確認
ガスをチャージして最終確認をしましょう。
サイトグラスという配管の途中にある小窓から配管内の状態を確認しましょう。
気泡が見えていれば、まだまだガスの量が足りていません。気泡が見えなくなるまでガスをチャージしましょう。
⑧冷房が効いているのかを確認
全ての作業が終了したら、実際に車に乗りエアコンが効いているのかを確認し、冷えていればしばらくそのまま30分ぐらいエンジンをかけた状態にして冷えた状態が続いているのかを確認し、作業完了となります。
4.その他
上記の1~3で治らなかったら素人では修理困難になります。エアコンの内部の重要な部品が故障している可能性がありますので、専門の修理業者に依頼して修理してもらいましょう。
【風が出ない場合】
1.エアコンフィルター
A/Cの風が出ない場合、まずはフィルターを確認しましょう。フィルターが詰まっていれば風が弱くなったら、酷い場合は風が全く出ません。
車種によって、若干サイズ・形が違ってきますので、自分の車種に合ったエアコンフィルターへ交換しましょう。エアコンフィルターの交換する事によって、脱臭効果もあるので、定期的に交換しましょう。
2.ブロアモーター
エアコンの風を出しているモーターになります。
助手席の足元付近により、モーターが回っている音がしなければ、モーターが故障して回っていません。
3.操作パネル
エアコンの操作をするパネルの基盤が故障して、エアコンがONにならない事もあります。
スイッチ式でもワイヤー式でもスイッチを操作してもなにも変化がなければ、パネルが故障している可能性が高いです。
【まとめ】
真夏でエアコンが効かなくなったら、車を運転する事が困難になります。
そうならない為に、日ごろからメンテナンスを実施して故障する前に修理を行う事が一番です。
万が一故障してしまったら、エアコン周辺の修理は高額修理になる事が多いので素人でも修理は可能ですが、自身がなければやらない事をお勧めします。
余計に故障してしまってもっと高額修理になる可能性もあるので、自分で修理するならしっかりと構造を理解して、工具・道具を揃えてから修理をしましょう。
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