自動車業界において、特にここ数年で整備士の退職・離職が後を絶たず深刻な整備士不足に陥っていると強く感じます
では、自動車の整備士は何故どんどん退職していくのでしょうか?
「人間関係」「給料」「職場環境」「待遇」等、理由は様々あるとは思います
私自身も転職経験があり、今の会社は2社目になります。私の場合は、上記のどれにも該当しませんけどね。私は、整備士からフロントマンに異動してと言われて辞めました。(詳しい経歴はこちらから)
では、実際にはどういった理由で退職していく整備士が多いのか?20年余り整備士をしている私の個人的な意見で解説していきたいと思います
【理由1位:人間関係】
給料が安くて辞めていく整備士が多いと思っている人も多いと思いますが、間違いなく人間関係で辞めていく人が断然多いと思います
人間関係と言っても上司とかではなく、どちらかと言えば先輩後輩の関係になります
整備士は一人で仕事をするというよりはチーム(2~3人)で仕事をする機会の方が多いです
そのチームの中で先輩後輩の関係があり、その先輩と気が合わなかったり、嫌われたりしたら最悪です
仕事も教えてもらえないし、ミスしたらこれでもかってくらいに怒られます
仕事のやり方一つにしても、その後輩のやり方が嫌だったら文句を言います
そんな中で、一日中一緒に仕事出来ますか?無理ですよね?
だから、若手の整備士は辞めていきます
昔は本当に酷かったですが今はマシにはなっていると思いますが、まだまだそのような感じが残っているとは思います

【理由2位:給料】
やはり、2番目に来るのは給料だと思います
整備士業界は本当に給料が安い思います
夏は猛暑の中で作業・冬は極寒の中で作業をしています
そんなに頑張ってもこれぐらいしか給料が貰えないと思うと、頑張れないと思います
私は、今の会社にいて長いので年齢給・役職手当等がついているのでそれなりの給料ですが、10年以下の整備士の給料は安いです
実際、残業をしなければ20万円も無い月もあると思います
昔の場合は、残業をそれこれ80時間ぐらいしていたので残業代が加算されるので良かったです(体はしんどかったですがね・・・)
しかし、今は労働基準によって月と年の残業時間が制限されてしまいましたので、なかなか残業自体も出来なくなりました
残業時間が減れば、給料が大幅に減少してしまいます
なので、5年目前後の整備士はもっと給料の良い会社を探して辞めていってしまいます

【理由③:職場環境・待遇】
最後は、職場環境・待遇ですね。これは、整備士に限った事はなく全ての会社に共通して言える事がだと思います
整備士の職場は3K(キツイ・汚い・危険)にもかかわらず、それに見合った給料ではないと思います
待遇にしても各会社に差はあると思います
実際に、調べると整備士を非常に大事に思っていて、整備士の待遇が非常に良い会社もあります
その反対に、整備士なんていくらでもいつから辞めたかったら辞めたら良いと考えている会社もあると思います
その結果、どの会社も深刻な整備士不足問題になっていると思います
なので、どの整備工場を見てみても外国人の整備士が増えてきていると思います
日本人だけでやっている中規模の整備工場は少なくなってきています
私の会社も半分以上が外国人整備士になっている状況です
【まとめ】
整備士をやっている人は、退職した後も車業界に再就職する割合が多いと感じます
整備とは全く関係の無い仕事をしている人もいるのはいますが、5人に2人は自動車関係の仕事をしている個人的には思います
なので、整備士が嫌で辞めるのではなく、会社が嫌で辞めていっているのが大半です
人間関係・給料・職場環境・待遇の全てが納得のいく形だったら整備士は辞めないでずっとその会社にいると思います
その一つでもダメだったら、やっぱり辞めたいと思うでしょう
しかし、その全てが良い会社を見つける方が難しいと思うので、どれか一つでも良かったら続けられる理由にはなると思います
実際、私も辞めたいですが家族もいますし、今以上の年収の職場(整備士限定)を見つけるのは難しいと感じています
私みたいに、我慢して20年ぐらい会社にいれば、それなりの年収にはなりますが、そこまでに達するのにだいぶ年数がかかってしまいます
15年若かったら、独立して自分の工場を持っていたと思いますが、辞めるタイミングを完全に見失ってしまって今に至ります
20代で整備士をしている若手整備士の人は、これからの整備士人生をしっかりと考えて、辞めるタイミング間違わないようにしましょう
コメント
整備士が去っていくの痛ましいですよね
そしてそのほとんどが「ディーラーで潰されていく」という現実
逆に町工場に移ってくるタイプはそこを去っても整備士を続けていっている傾向だと思います
町工場を渡り歩くタイプの整備士はぜひとも独立していただきたい
主さんは「あと15年若ければ」とおっしゃっていますがトラック整備で独立するなら40代が最高のタイミングですよ。体が動く限り働ける、稼げる仕事で腕はピークの時期ですから
腕のある整備士二人、ディーラー経験者の販売営業かサービス営業の経験者と3人が揃えば独立可能です
資金は500万、1年後には回収可能
これでスタート年から全員年収500万スタートです。翌年には600万になってます。プラスアルファで経費処理できるおまけが色々ついてきます
残業はしなくても大丈夫。というか整備士の仕事を真面目にやったら残業なんてできるはずがない。逆にさっさと仕事終わらせて早上がりすべきです
整備士がどんどん減っているこれからの時代、トラック整備できる会社は絶対に強いですよ
客を選べる、嫌な相手の仕事はしなくて良い。何より
「力になってあげたいお客さんのために仕事できる」その上儲かる
「いやー今日はエグかったわー」と汗まみれ、油まみれでも笑い合いながら仕事できる職場を作ることができる仕事なんですけどね整備工場って
確かに、40代の今が整備技術も知識もあってなんでも整備出来る自負しています
去年、知り合いから一緒に整備工場をやろうと話もあったのですが、整備工場が見つからずその話は一回無くなってしまいました
トラック整備が出来る人も年々減ってきている状況ではありますね
どの町工場を見ても、私よりも年配の方々がやっているのを見かけますえ
本当は、すぐにでも今の会社を辞めて独立して整備工場をしていきたいとは思っています
新人社長さんの言葉は、とても励みになります。40代まだまだ独立のチャンスがあるのがと感じます
残業無く・客も選べて・年収アップ出来れば言う事なしですね
確かに私も一番苦労したのが「工場選び」です。これだけで1年費やしました
工場の幅15m×長さ15m、シャッター幅4m×高さ4mは必須です
このシャッター幅をクリアする工場がないのです
そしてこの「工場の立地」で全ては決まります
整備士の腕とか営業の実力とか関係なく「工場の立地」で全ては決まります
具体的には
・四軸低床と4tバンの二台を収納できる工場であること
・支局まで30分以内で到着できる立地であること
・半径5km以内、片道30分以内に客がいること
・駐車場に4台4t車を駐車できること(スタッフの車除く)
・トラックが出入りしやすい立地であること
・賃料が50万円以内であること
・200vが確保されていること。又は導入が可能であること
・お客の立場からみてディーラーや他の町工場より近いということ
です
まずこのシャッターのサイズで詰むことになると思います
世間の倉庫のシャッターサイズは3,5m×3,5mが標準です。理由は簡単安いからです
ですが逆に言うとこの条件さえクリアできればあとは努力次第で大丈夫です
うちの工場は熟練の整備士二人と社長業、営業、フロント、経理、雑用の私の3人体制ですがこれで月間車検台数15台、クイック等含め月間60台を触って月商700万、粗利350〜400万を達成してます。粗利ですからここから給料と家賃と光熱費を支払いますが余裕でかなり残ります
まずは「場所」です
ここの選択には数年かけても全く問題ないほど重要な項目です
私の場合、新規で会社を立ち上げたので保証会社の審査も通らなかったので大家を見つけて直接交渉してお借りしています
裏技としては信用できる運送会社(100台以上所有)の社長に頼んで工場を作ってもらうというルートもあります(その会社の車両管理をメインするので自由度は制限されます)
・月間車検台数10〜20台
・そのために必要な管理台数400台前後を確保すること
・管理顧客件数10〜20件
・そのメイン車メーカーがいすゞが日野で構成されていること
これが王道ルートです
ですが理想的なのは「地場に根付いたレンタル会社(トラックの)のメイン工場となることです
間違いなくコレが鉄板です。なぜならトラックレンタの会社は保有台数が桁外れで、その上4tメインで構成されていて、車両が新しいからです
これらの車検やってるだけで経営は安定する
そしてレンタ会社はレンタ会社とつながっているので芋づる式に顧客が増える
一番利益率が高くて、一番作業性の良い4tが増え続けます
無理に独立しろとは言いません
ですが工場の条件、そしてレンタ会社を1社でも顧客にできるならその時は勇気を持って独立しても大丈夫です。絶対に失敗はしません
というか整備工場を立ち上げて顧客に営業に行けば「おっしゃ、うちに工場ごと売らん?もしくは社員にならん?給料いくら欲しい?」と買収の話が出てきます
トラックの整備ができる整備工場って整備士が想像している以上に価値があるんですよ
主さんが人生をかけてやってきた仕事はあなたの想像以上に世の中に必要とする人がいますよ!
ぜひそれを後輩や仲間に知らせていただきたいです!
新人社長の言われる通り、工場の立地によってかなり変わってくると思います
支局に近いのは絶対的な条件ですね。それによって一日の稼働時間が変わってきますからね。近ければ近いほどよいですね
それから2台の収納出来る工場も必須ですね。1台が止まってしまっても、もう1レーンあればそっちで稼働出来ます
トラックの出入りや、賃料、工場全体の広さ等々、工場選びは本当に大変だと思います
1年かけて工場を探して、それだけの条件の工場を探したのは素晴らしいと思います
私自身、今はただのディーラーの整備士なので顧客も付いていない状態なので今の段階では独立は厳しいと思っています
しかし、これから先大口の顧客と知り合いになって独立を考えた時には上記の条件は非常に参考になる内容だと感じました
貴重な情報を教えていただいてありがとうございます
これから数年は、独立に向けて動いていきたいと思います