大型車と乗用車で、変わってくるとは思いますが、正直、身体はしんどいですね。何十年も経験するば慣れて来るので、楽にはなってきますが、整備士になって2~3年目が一番、身体的にも精神的にもしんどいですかね。
【整備士の仕事の種類】
整備士の仕事内容は大体下記の通りです。
- 法令点検
- 一般修理
- 緊急修理
- 板金・塗装
まずはその内容を解説していきます。
«法令点検»
これは、国が定めている点検になります。日常点検・3ヶ月点検・6ヶ月点検・12ヶ月点検・車検になります。それぞれの車の種類・サイズによって、やらなければならない点検が決まっています。下記の表を参照して下さい。
対象の自動車 | 定期点検 | 車検点検 |
---|---|---|
マイカー (自家用乗用車・軽自動車) | 1年ごと | 2年ごと |
中・小型トラック(自家用) レンタカー(乗用車) | 6ヶ月ごと | 12ヶ月ごと |
バス・トラック・タクシー(事業用) 大型トラック(自家用) レンタカー(乗用車以外) | 3ヶ月ごと | 12ヶ月ごと |
被牽引自動車 | 3ヶ月ごと | 12ヶ月ごと |
二輪自動車 | 1年ごと | 2年ごと |
内容は、ヘッドライトやブレーキランプ等の灯火装置が正常に点灯しているのか、各オイル・水が規定量しっかりと入っていて、尚且つ漏れ等が無いのか、ブレーキ(パッド、ライニング)残量が有るのか、各ベルトの調整が正常で亀裂が入ってないのか、足廻り・サスペンション廻りに異常が無いのか、といった決められた点検項目があってそれに従って点検していきます。特に車検整備はその点検項目をクリアしないと、新しく車検を更新出来ません。
詳しくは、国土交通省のホームページを参照して下さい。
«一般修理»
これは、ユーザーが必ず行わないとダメな定期点検とは違って、任意の修理となります。例えば、ベルト交換やクラッチディスクの交換・各オイル交換といったような、何か壊れた、もしくは交換限度に達したのでユーザーが修理依頼してくる修理の事です。
リコールやサービスキャンペーンもこれに当たります。
だいたい、入庫台数の4割程度が一般修理になります。一般修理は、法令点検を違って、すぐに終わる作業もあれば、めちゃくちゃ時間のかかる作業も有ります。色々な作業をしたい人には向いていると思います。人によっては、同じ作業をしたい人もいます。同じ作業の繰り返しなのは、法令点検で一般修理は色々な種類の作業を行います。
«緊急修理»
これは、その名の通り突然車が壊れる事です。例を挙げると、エンジンチェックランプが点灯したとか、いきなり水が多量に漏れ出したとか、タイヤから煙が出たといったように、何の前触れも無く、いきなり壊れる事を言います。最悪の場合は、自走出来なくなり、レッカーにて搬送になったりします。今は、エンジンチェックランプの点灯が非常に多いですね。エンジンチェックランプが点灯したままだと車検も通らないようになりましたから、修理して依頼は後を絶ちませんね。
«板金・塗装»
車のボディーが凹んだり、曲がったりした所を修正し、元の状態にし、同じ色で塗装する事を言います。これは、本当に難しくて、腕の良い所で修理しないと、フレームが曲がっていたり、そこだけ若干色が違っていたりします。センスがなければ、まず出来ません。私は板金・塗装は出来ませんね。腕の良い人は本当にすごいレベルの修理をします。
【何がしんどいのか?】
どの種類の仕事をしてもしんどさは変わらないと思います。
法令点検でも一般修理でも同じですね。どの作業をしても力がいりますし、休憩時以外は常に体・手が動いている状態です。仕事量が適正な会社だとそうならないとは思いますが、私の会社は整備士の数・技量に対して、仕事量が多すぎるので、常にキャパオーバー状態です。
特にトラックの一般修理はしんどいですね。何を交換するにしても、重量物になるので、それだけで力がいりますし、とにかく重たくて大きいので、しんどいとは思います。
【慣れれば、楽になってきます】
慣れてくれば、楽になってくるとは思います。3年も整備士をやれば、楽に作業できる方法が身に付いているとは思います。最初の半年間は本当に、身体も精神的にもしんどいと思いますが、そこを乗り切ったら、仕事・作業に慣れて来るので、楽になっていくとは思います。その半年間で辞めていく整備士も沢山見て来ました。
本当にしんどい時もあったので、辞めていくのも仕方ないのかと思います。特に、良い会社と思えなければ、頑張れないですよね。辞めたくもなりますよね。給料も安いし3Kですから。整備士の需要は思っているよりも沢山あります。(過去の投稿を参照して下さい)
整備士は本当にしんどいと思いますが、手に職が就くので個人的には良い職種だとは思います。これで、待遇や給料が良かったら、最高の職種になるのですが、現実は厳しいですね。
これから、整備士になろうと思っている人はそれなりに覚悟を決めてからならないと、思っていたのと違うと感じてすぐに辞めてしまう事になります。しんどいくて、3K(きつい・汚い・危険)である事をしっかりと理解した上、整備士を目指してください。
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