車を走行中にメーターにエンジンチェックランプが点灯する場合があります。これは、車のエンジン系統にとって、何らかの不具合が生じたときに点灯する警告灯になります。
お客様より電話でよく相談を受けるのが、「このまま走行しても大丈夫なのか」という事です。取扱説明書には速やかに修理工場で修理して下さいという文面が書かれていると思います。
それが、平日で近くに修理工場があれば良いですが、夜中で高速道路だったり、トラック等の場合荷物の時間が制限があったりした場合は修理工場へ車を持ち込むことは無理ですよね。
結論:そのまま走り続けても大丈夫です
しかし、全ての場合でそのまま走り続けても良い訳ではありません。時と場合によって違ってきます。これまで数多くの車の修理してきた現役のトラック整備士(私の経歴)がそのまま走り続けて良い場合とダメな場合・エンジンチェックランプについて、解説していきます。
エンジンチェックランプとは
上記でも軽く説明しましたが、エンジンチェックランプはエンジン系統に何らかの不具合が生じた場合に点灯します。
エンジンにはコンピューターが搭載されていて、各センサーから常に信号が入ってきて、今のエンジンの状態を監視しています。
そのセンサーの信号がコンピューターが設定した数値より誤差が出来ると、故障と判断してエンジンチェックランプと点灯させて、ドライバーに知らせる仕組みになっています。
エンジンチェックランプが点灯すると、コンピューターにそのデーターが残るので、専用の診断機を車に接続すると何が故障しているのか分かります。
まずは安全な場所へ停車
まずは安全を確保する事です。そのまま走り続けても大丈夫と言いましたが、万が一の事があるので、とりあえず車を停車しても良い場所で停車しましょう。
注意:エンジンを止めると再始動出来なくなる事も稀にありますので、絶対に安全な場所で停車させましょう。
そのまま走行して良い場合
・エンジンチェックランプ消灯
安全を確保出来たのなら、一度エンジンを止めてみて下さい。
1~2分ぐらいしてからエンジンを始動させてみてエンジンチェックランプが点灯しているのかを確認しましょう。これで、消えていれば一時的な故障の可能性が高いのでそのまま走行しても問題ありません。
しかし、再度点灯する事もありますので一度修理工場でみてもらう事をお勧めします。
・エンジンチェックランプ点灯
エンジンを再始動させても消えない場合は、何らかの故障が持続的に発生しています。
アイドリング状態にて、アクセルペダルを踏んてエンジン回転数がスムーズに上がるのかを確認して、問題無ければ、一度車を動かしてみてエンジンの出力制限がかかっているのかを確認しましょう。
いつも通り走れればエンジンチェックランプが点灯していても走行しても大丈夫ですが、早めに修理が必要になります。
そのまま走行したらダメな場合
エンジンを停止させて、再始動した時にエンジンチェックランプが点灯している場合、その故障の内容によってはコンピューターがエンジンを保護する為に、エンジンの出力を制限する事があります。
上記でも説明した通り、一度走行してみて下さい。いつもと少し違う感じ・アクセルを踏んでもエンジン回転数が上がらずなかなか車が進まない場合は、出力制限がかかっているかエンジンの主要な部品が故障している事によって、車の出力が出ていない可能性が高いです。
その場合は、安全な場所で停止して出張修理を依頼するか、レッカー移動するしかありません。速度が50キロぐらい出るならそのまま無理やり走行して、修理工場へ持ち込んでも良いとは思いますが、あまりお勧めは出来ませんね。
一般道路でギリギリ・高速道路なら50キロで走行するのは非常に危険が伴いますから。場合によっては30キロぐらいしか出ないときもありました。
なので、出力制限がかかっていれば諦めて、修理業者へ依頼するのが一番だと思います。トラックならメーカーに電話すれば出張修理もしてくれると思います。乗用車ならJAFを呼んでレッカーで修理工場へ運んでもらいましょう。
まとめ
エンジンチェックランプが点灯したら、何らかの不具合が車起こっている可能性が非常に高いと思ってください。
その中で、緊急性・一時的な不具合等がありますので、そのまま走行しても良いと判断する基準は出力制限がかかっているのか・いないのかです。
ただ全てがこれに当てはまるという事ではないので、エンジンチェックランプが点灯したら、まずは安全を確保して、走行出来るのかを判断し、修理工場へ車を持ち込むようにしましょう。
間違っても、出力制限がかかっていないから、そのまま1カ月も2カ月も走行するような事はやめて下さい。あくまでも、そのまま走行して良いというのは自宅までや修理工場まで・荷物をおろすまでというように、一時的なものになりますので絶対に修理工場へ持ち込むようにして下さい。
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