野球をする人が昔に比べて、格段に減少している原因は何か?

野球

令和5年度の今年、野球の世界一を決める大会「WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)」にて日本が3大会振り3回目の優勝し、世界一を奪還し大いに盛り上がりました。日本戦の計7試合全てにおいて、平日にも試合行われたにも関わらず、平均視聴率40%を超えていました。

しかし、世界的に見れば、それほど盛り上がっていません。その理由は、野球というスポーツ自体が他のスポーツに比べて、競技人が少ないからです。WBCの予選参加国を見てみても28か国でした。2022年に行われた、FIFAワールドカップ予選参加国の209か国と比べると遥かに少ないのが分かりますね。しかも、野球の母国のアメリカにおいても人気はNFL・NBAに比べて下がっているのが現状です。

日本国内においても少子化というのもありますが、野球人口の減少が止まりません。野球だけに限った事ではないとは思いますが。野球は昔から日本にあるスポーツで歴史が長いので昔に比べたら野球人口は確実に減っているとは思いますが、それでも他のスポーツに比べて競技人口が減少していっている割合は大きいと思います。

私自身、子供と一緒に学童野球・少年野球・高校野球と一緒に野球やって・見てきました。今も少年野球のコーチをしていますが、そんな中でこんな事をしていたら確実に野球をやりたいと思わない・野球を習わしたと思わないと感じた事を解説していきたいと思います。

【子供目線】

まずは、子供自身が野球をやりたがらない理由を考えてみましょう。

理由1:坊主

今の子供が野球と聞いて真っ先にイメージするのが「坊主」だと思います。私も小学生の頃から高校生までずっと野球をやっていて、坊主だったので全く抵抗はありませんが、今の子供は違うと思います。

息子二人共に野球をやっていますが、長男は中学でクラブチーム入り坊主にしないとダメなチームでしたので坊主にしていましたが、高校は坊主ではない学校を選びました。次男もクラブチーム入りましたが、坊主じゃない別のチームを選びました。二人共に坊主は嫌だと言っていました。

令和5年に開催された、第95回記念選抜高等学校野球大会は、山梨学院高(山梨)の優勝で幕を閉じました。テレビ越しに白球を追う球児の姿に感動を覚えました。しかしながら、まだまだ坊主の高校は多いという印象が残りましたね。優勝した山梨学院高も坊主でした。甲子園に毎年出場するような強豪チームが坊主を辞めない限り「野球=坊主」というイメージはなくならないと感じますね。

坊主にしたら野球が上手になるなら全ての野球人が坊主にしていると思います。しかし、プロ野球の世界で坊主にしている人はほとんどいませんよね。WBCでも世界各国の選手の髪型は自由でしたよね。なら、中学・高校でも髪型は個人の自由にしたほうが良いと個人的には思います。髪型で野球をする訳ではありませんので。

「昔から坊主だから、坊主にしろ」と思っている指導者が特に野球界には多いように感じます。時代は変化していっていますので、それに合わせて指導者も考え方を変えていかない、このままでは野球をやる人はどんどん減少していくでしょう。

そうならない為に、まずは目で見て分かる、子供たちが嫌だと感じる「坊主」を是非やめましょう。個人で坊主は良いと思いますが、強制でチーム全員での坊主は禁止にしてもよいと思います。大人が考え方を変えないと難しい問題だと思います。

理由2:環境

昔は、正直どこでも野球が出来るような空き地やグランドがあったと思います。しかし、今は公園ではどこでもボールの使用は禁止となっています。そもそも、昔あったような広場や空き地が今はほとんどありませんね。私の家は河川敷が近いので河川敷で野球をやっていました。

野球に限らず、子供が自由にボールを使って遊べる所がほとんど無くなってしまいましたね。野球・サッカー等を自然に友達とやって興味を持つ機会すらも今の子供たちにはありません。

それにともない、スマホ・ゲーム機の普及によって外で遊ぶ子供の減少していっていると思います。時代の流れなので仕方が無いと思います。野球・サッカーを友達通しで遊び感覚でやって、それに興味を持ち、楽しいと感じたらチームに入って習おうと思うと思います。

理由3:テレビ中継

昔はプロ野球の試合がある時にはテレビ中継があり、試合終了まで放送していたと思いますが、近年は21時までといった感じで試合終了まで放送しませんし、そもそもプロ野球の試合中継すらない場合もありますよね。

今年は、WBCがありテレビで野球を観戦したと思いますが、普段のペナントレースを観戦する人は本当の野球好きしか見ないと思います。私も、プロ野球の試合中継があればみますが、嫁も娘も好きではないので、あまり見る事は無いですね。

【親目線】

次に親側の立場から考えてみましょう。

理由1:当番

子供の習い事といえば、親の当番になりますね。野球の場合は特にお茶当番をしないといけないというイメージが強いですね。知り合いでサッカーを習っている人がいますが、サッカーにも当番があるみたいですが、やはり昔からやっている野球の方が当番をしないといけないと思っている親が多いのかと思います。

実際、親の負担を出来るだけなくそうとしているチームは増えつつあるとは思いますが、全く親が手伝わないというのは野球に限らず、他の習い事でも難しいとは思います。詳しくは、過去の投稿を参照してみて下さい。

理由2:指導者

子供をそのチームに入れるかどうかの最終判断は親にある家庭が多いと思います。その親が練習を見学した時に、どのように練習しているのか見たときに、そのチームの指導者が良い指導をしていれば、問題無いと思いますが、そうではない場合もあるかと思います。

昔ならが古い考え方をもった人がそのチームの指揮をとっていれば、今の若い親は良いチームとは思わないでしょうね。時代に合わせた考え方をチームをして持っていないと、今の時代には子供たちは入団してくれないでしょうね。

理由3:共働き

今の時代、共働きの夫婦が多いと思います。なので、土日共に仕事の家庭も珍しくないでしょう。仕事なので、子供の習い事を優先する事が出来ず、家で留守番している子供も多いのではないでしょうか。もしくは、土日は仕事が休みなのでゆっくりしたと思っている親も多いでしょう。

子供優先というより、自分優先の親もいるので、土日に習い事をするのを嫌がる人もいるでしょう。

【まとめ】

様々な理由によって、子供が野球(スポーツ)に興味を持つ機会・やりたいと思う機会すらも減ってきていると思います。

親も子供も習いたくない・習わしたくないと思っている家庭が増えているのが現状です。それでも、野球やサッカー等のスポーツを習うには、その競技に興味を持ってもらうしかないです。その為には、今までのやり方では絶対にダメです。

特に、古い考え方が残っているチームはこの先絶対に消滅していくでしょう。今の時代にあったやり方に変えていかないと子供も親もついてきません。

子供の人数自体もどんどん減少していっているなかで、どのように改革すれば子供・親が納得して入団してくれるかを上記の事柄を踏まえたうえで、チームの指揮を執っている人は考えないとダメだと強く思います。

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