自動車の整備士をしている人なら分かる工具の独特な呼び方を紹介したいと思います。
地域やその工場によっても色々な呼び方が存在すると思います。
私は自身は一度転職しているので、整備工場は2箇所経験していてバイトで行っている工場を合わせると3つの整備工場を経験しています。
その3つの工場でも若干ですが、言い方が違っていましたね。
※下記で紹介する言い方以外にもあると思います
その1.ハンマー
ハンマー一つとっても種類があって言い方が違っています。
【片手ハンマー】
片手ハンマーと言って、ハンマーの柄の部分が半分くらいの物の事を言います。
「片手ハンマー」や「チビハンマー」と呼ぶ人がいます。
普通のハンマーより柄が短く、少し軽いのが特徴です。
主に、ハブシール等入れるのに使用します。
【ハンマー】
一般的に思い浮かぶハンマーの事を言います。
これは、「ハンマー」と呼びます。
誰もが一度は見て触って使った事のある物だと思います。
【中ハンマー】
普通のハンマーより金槌の部分が重く柄も少し長い物になります。
これは、「中ハンマー」や「デカハンマー」と呼んでいる人がいます。
ハブベアリングのガタの点検等、力がいる時に使用します。
【大ハンマー】
中ハンマーよりも柄の部分が更に長い物の事を言います。
これは、「大ハンマー」と呼んでいます。
キングピンを抜くときや、リーフのスプリングピンを抜くとき等かなり力がいる時に使用します。
力が無かったり、下手な整備士が使用するとすぐに柄の部分に当たってしまって折れてしまいます。それなりの経験と力が無いと思いっきり叩くことが出来ません
【点検ハンマー】
これは、検査員等が車の完成検査や作業した箇所を点検する時に使用するハンマーになります。
その2.エアインパクトレンチ
エアインパクトレンチにも大中小といった感じで呼び方・名前があります。
エアインパクトレンチの事もだいたいほとんどの整備士は「パク」と呼んでいます。その中で、大きさによって呼び方が異なってきます。
【小パク】
[差込角 3/8sq(9.5mm)]のエアインパクトになります。
これは、あまり持っている人は少ないですが、普通のパクよりも小型なので狭い場所には非常に適していますが、ソケットの耐久性が低いために使用するとよくソケットが割れてしまいます。
使用頻度はあまりないですが、本当にこのパクしか入らない箇所もあったりするので、工場に一つでもあれば十分です。
【パク】
一般的に使用されているインパクトレンチになります。
[差込角 1/2sq(12.7mm)]のエアインパクトになります。
これは、各整備士1台は持っていないと仕事になりません。
会社から支給されたり、個人で購入したり、整備士が使用するエアーツール第1位がこのパクになります。
強さはメーカーによって全然違いますが、そこそこの値段のする物なら問題なく使用出来ると思います。
【中パク】
[差込角 3/4sq(19mm)]
トラックやバスのタイヤを脱着する際に使用するパクになります。
乗用車系の整備工場ではそこまで使用頻度は無いと思います。3年間乗用車ディーラーにいましたが、使用したのはほんの数回です。
トルクが大きいので、締付トルクがデカいボルトやナットを緩める際にも使用します。
これは、整備工場内で1~2個あれば十分です。
【大パク】
[差込角 1sq(25.4mm)]
中パクでも緩まないタイヤのナット・ボルトを緩める際に使用します。
中パクよりも更にトルクがデカいです。その分、工具自体の重量も重くなっています。
最近は、タイヤの締め付けトルクの管理がしっかりと行われているので、そこまで緩まないナットは無いので使用頻度はだいぶ減りましたね。昔は、トルク管理があまりきちんと行われていなかったので、大パクでも緩まないナットもありましたが、今はそのようなナットはほとんど見なくなりましたね。
それだけしっかりとトルク管理がされているトラック・バスが増えたんだと思います。
その3.その他
私の会社では、モンキーレンチの大きいタイプの工具があるのですが、それを「ゴリラ」と呼んでいます。
先輩がそう言っていたので、今でもゴリラと呼んでいます。
他の整備工場では言っていないと思います(笑)
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